= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.089

2009年8月28日
(毎週金曜日発行)


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Card Magic Library第4巻の内容紹介

第11章 セカンドディール

Part1 ヒストリー

1800年代前半に登場したコナスの方法から、スライディーニなど現代のマジシャンが実践で使っていた方法を解説しています。様々なタイプの概要を知ることによって、つぎのPartでレッスンするための土台としていただきます。

Part2 レッスン

当書でのストライクセカンドディールの解説は、ストライクセカンドディールの名解説として有名な、ビル・サイモンの手法を土台として、私がダイ・バーノンやラリー・ジェニングスから教えてもらったエッセンスを添えて、能率的に上達し、しかもマジシャンが使うセカンドディールの要点を把握していただきます。

なんといっても当書でいちばん価値のあるのが、ダイ・バーノンがベストなセカンドディールだと断言した、'エリオットメソド'を学んでいただけることです。このメソドは、速くディールするのにも使え、しかもゆっくりディールしても本当のディールに見えるという方法です。

Part3 セカンドディールのエッセンス

私が読破した多くの解説書から、能率よくマスターするためのポイント、かぎりなくナチュラルに行うためのポイントを網羅しました。ここまでを読んでいただければ、いままでセカンドディールを難しいと思っていた方も、セカンドディールがマスターできて、しかも十分に使えるという確信を持っていただけるはずです。

第12章 セカンドディール作品集

年代別に収録していますから、目次を見ていただいただけで、いつの時代にもセカンドディールを使うマジックが考案されていたことがわかります。ということは、セカンドディールを使っていたマジシャンは、セカンドディールが有効な武器であることを知っていたのです。いくつか作品の現象を紹介いたします。

'ファイヴハンズ' ナート・ライプチッヒ

よくシャフルされたデックで、ポーカーの強い手を配ることができます。

'カメレオンエーセズ' ロイ・ウォルトン

赤裏デックから4枚のAを抜き出して、表向きにテーブルに並べます。つぎに青裏デックをシャフルしたりカットすると、4枚のAが1枚ずつ現れます。そして青裏のAがつぎつぎと同じマークの赤裏のAと入れ変わります。

'カラートリオス' ロイ・ウォルトン

第1巻で解説した、ギャフ版の'コールトゥーカラーズ'は、当書ではノーマルデックを使うビル・サイモンの原案を解説していますが、このウォルトン作品は、原案よりも一般の観客に受けるバリエーションとなっています。

'サンオブテトラディズム' ピーター・ケーン

相手が1枚のカードを自由に選び、表を見ないでテーブルに置いておきます。それから残りのデックを17枚ずつ3つの組に分けます。3組のトップから同時に表向きに返していくと、あるところで3組同時に同じ数のカードが現れます。最初に選ばれたカードを表向きにすると、同じ数のカードです。

'マークドエースアセンブリー' 加藤英夫

自分の作品を傑作と呼ぶのもおこがましいかもしれませんが、私は傑作だと自信をもっています。裏面に大きく×印をけた4枚のAを使って、フォーエースアセンブリーを演じます。マークが書かれていますから、すり替えが行われないことがはっきりとわかります。

'ムーンイズメイドオブチーズ' ウェズレイ・ジェイムス

私が雑誌"ジニー"1969年9月号に発表した、'どこへ行ったの?'は、エドワード・マルローやロイ・ウォルトンなどがバリエーションを発表しましたが、それらは私の原案を越えてはいませんが、このウェズレイ作品は、キッカーエンディングつきのパワーアップバージョンです。

紹介したい作品はいくらでもありますが、このぐらいにしておきましょう。

第13章 透視術

この章の中では、'ピークデック'の存在を学ぶだけで、十分に満足いただけると思います。デックをリフルして、相手がストップをかけたところのカードをのぞいておぼえます。そのときすでにあなたは相手が見たカードを知っています。もちろん相手が見たカードにマークがついているのではありません。そのカードの裏面はマジシャンからは見えないのですから。

そしてマーチン・ガードナーの'陰陽'は、原理がすごいですが、そのままでは実用的でないものですが、それを応用したペルシ・ダイアコニスの舞台バージョンが感動的な作品です。数学者であるダイアコニスは、このトリックを数学者の集まりでよく演じるそうです。デックを客が好きなところからカットして、6人の客が1枚ずつ取ります。そのときマジシャンは後を向いています。取ったカードはポケットに隠され、残りのデックも見えない場所に隠されます。マジシャンは前に向き直り、6人のカードを全部当てます。

第14章 プランジャープリンシプル

皆さんは、たぶんセルフワーキングトリックとして、この原理を使うマジックを知っているかもしれません。しかしこの原理が他の技法と組み合われさて、様々な現象を生み出すものであることを、この章を読んで驚いてください。

とくに、ニック・トロストの'ライジングカードフロムケース'は、デックをケースに半分入れた状態で、デックをケースの中に落とすと、選ばれたカードが飛び出てくるという、ビジュアルマジックの傑作です。

それでは、目次をご覧になってください。

目次

ではまた来週。