= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.095

2009年10月9日
(毎週金曜日発行)


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      ”世界を変える100人の日本人”に島田晴夫師登場!

世界で活躍する日本人を紹介する番組、”世界を変える100人の日本人”に、私たち日本人マジシャンが誇りとする、島田晴夫師が登場します。放映日が決定いたしましたので、お知らせいたします。

放映日:2009年11月6日(金) 夜8時より
テレビ東京、12チャンネル

世界に認められた島田師が、いよいよ日本の人々にもその活躍が紹介されます。ぜひご覧になってください。

まだ番組予告として島田師の名前は出ていませんが、番組については以下のサイトで見ることができます。

http://www.tv-tokyo.co.jp/100japan/


         こんなリフルシャフルコントロールどうですか?

上記の表題のスレッドがマジックカフェにありました。デックの中央に戻されたカードの上に、ブレークを作るかインジョグしたあと、選ばれたカードの上で分けて、リフルシャフルして選ばれたカードをトップに落とすというのです。

あまりたいした話題ではないので、回答もちらほら状態です。一見、動作のつながりとしては怪しいところはありませんし、合理的なものに見えます。私はつぎのように回答いたしました。

たとえば、中央に返してもらったカードの上にブレークを作るかインジョグして、そこから1回カットしてトップにコントロールしたとしたら、観客にとってはカードがコントロールされたのを感じやすいでしょう。中央から分けてリフルシャフルするのも、それと同じようなものだと思います。

そのようなやり方は、秘密の動作に煙幕が張られていないので、観客の思考がプロセスをトレースしやすいのです。

しかしながら、デックの中央にあるカードの上で分けて、トップに運ぶという手法を秘密の動作としてではなく、現象にインパクトを与えるという使い方があるのを、今日、このたいしたことのないスレッドを読んだおかげで思いつきました。

デックを両手の間に広げ、相手に1枚指ささせます。それをアップジョグして、カードを立てて相手にフェースを見せながら、そのカードの左下コーナーを左親指でクリンプします。カードを閉じ、アップジョグカードを押し込んで、デックを相手に渡し、シャフルしてもらいます。

デックを受け取り、何回かカットしながら、「このようにカードを混ぜれば混ぜるほど、あなたのカードが見つけやすくなるのです」と言います。最終的に、クリンプカードが中央にくるようにします。

デックを横向きに置いて、いったん両手をデックから離します。「最後にいちばんよく混ざるやり方をします」と言って、クリンプカードの上でカットして、上半分を左手で左に運び、リフルシャフルします。クリンプカードを最後に落とします。

シャフルしたら、すぐ右手前コーナーを右手でつかみ、トップカードを向こうに返して、デックの上に表向きにします。表向きに返す動作で、クリンプを直すことができます。「ほら、あなたのカードが見つかりました」と言って、終わります。


「たんにクリンプの効用だけで成立しているトリックじゃないですか」と言われそうな気がします。しかしながら、マジックというのはひとつの原理や技法単独で、全体の不思議さを出せるわけではありません。他の原理や技法や所作との組合せいかんによって、不思議さを強めることもできますし、雰囲気というものを醸し出すこともできるのです。

たんにトップから選ばれたカードを現すカード当てですが、私は上記のやり方を気に入っています。「よく混ぜれば見つかりやすくなる」という演出プロットも、私には大切な発見です。


                    ではまた来週。