= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.232

2013年10月4日

応援団サイト



Card Magic Video Lesson 第21回

中断していた"Card Magic Video Lesson"を、"Cardician's Journal"で続けることにいたしました。

いままでダウンロードしておいていただいたものも、使用せずにたくさん残っていますが、それらについては順次使用していくつもりです。今回のように現時点で見られるものをその時点で使用することもあります。それらについても、後日再利用する可能性がありますので、4桁の番号をつけてダウンロード保存しておくことをお奨めします。

No.0219 http://www.youtube.com/watch?v=aFvKysH7Pcc

この動画では、'Through and Through'というマジックが演じられています。

最初はサインつきカードがテーブルを貫通して、つぎはデックをケースの中に入れて、他のカードが貫通してサインつきカードがケースに残るというのが面白いですね。他のカードがポケットに飛行してしまうトリックのプロットを、巧みに応用しています。

私はいつもコンビンシングコントロールを見て、いちど表を見せたカードを、なぜアップジョグさせて強調するのか、その動作が変だと感じてきましたが、なぜかこの演技では、その変なさが感じないのです。たぶん書かれたサインをよく見せるという脈絡によって、その動作がカバーされるのだと思います。

ボトムにコントロールされたサインつきカードを、ギャンブラーズコップしてテーブルの下に運んでいますが、この部分は他にもやり方があるような気がします。たとえばカットで最後のパケットを置くときに、コップしているカードをラッピングしてしまえば、左手をテーブルの下に運ぶとき、左手が空であることを見せることができます。

コンビンシングコントロールしてすり替えたカードをアップジョグさせたら、すぐ続けてボトムに入ったカードをラッピングするというやり方があることを思いつきました。広がったカードを両手に持った状態でやりますので、左右からの視線は遮断され、動作もナチュラルです。

アップジョグした状態でサインつきカードはすでにテーブルの下にありますから、そのあとアップジョグカードを押し込んでデックをテーブルに置けば、選ばれたカードがデックの中央にあるイメージは明確に印象づけられます。

ところで、デックをラッピングするのはどうやるのか、見た瞬間は驚きましたが、すぐやり方を思いつきました。思いついたやり方に確信が持てたのは、デックをたたいてつぶしたときでした。ノーマルなカードケースは折りたためないどころか、たたいてもつぶせないのです。もちろん、そんなことに気づくのはマジシャンだけかもしれません。

それにしてもつぶしたケースを客に渡したのはどうでしょうか。客によってはケースを調べるかもしれません。この映像で客に渡したということは、客はそのようにしても問題ない客だったということではないでしょうか。

いずれにしても面白いトリックでした。このやり方を考案し、演じているのはJason Ladanyeさんでした。