= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.233

2013年10月14日

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11日(金)にアップロードできませんでしたが、3日遅れでアップロードいたしました。今後もこのようなことがあるかと思いますが、"Card Magic Magazine"の発行は、毎月第1金曜日というのは守るつもりでいます。

Card Magic Video Lesson 第22回

まずはつぎの動画をご覧ください。

No.0220 http://www.youtube.com/watch?v=imMSTY_JXJY

この動画では、'Bizarre' Turnover Aces'というマジックが演じられています。

マジックカフェでこの動画が紹介されて、多くのメンバーが現象がコンフュージングだと指摘しました。ただし最後に表向きのカードが消えてしまう部分は、ほとんどの人がひっかかったようです。私も見た瞬間は、魔法のように消えたように感じ、素晴らしい技法だと思いました。ただし瞬時にやり方がわかりました。

何がコンフュージングさを生み出しているのか考えましたが、なんどか繰り返し見ているうちに、とくにコンフュージングに感じなくなっていきました。私の妻にこの動画を見せて意見を言ってもらいましたが、現象が複雑だとは言いませんでした。

彼女にどんなことが起こったか言わせたところ、「表向きのカードの間に裏向きのカードが現れて、それを抜いてもまた裏向きのカードが出てきて、1枚ずつ増えていき、最後に表向きのカードが消えてしまった」と言いました。

私たちマジシャンにとってコンフュージングに感じたのは、4枚あった表向きのAが3枚になり、そのあとどのAが表向きになっているかに気をとられてしまう、ということにも理由があると思いました。ですから私はすぐに表向きのカードとしてAではなく、同じ見かけのジョーカーを使えばよいと思いつき、自分で試してみました。

鏡に映してして演じてみると、表向きのカードが気にならない分、裏向きのカードが出現する現象がクリアになりました。

私はマジックカフェのこの動画が紹介されたスレッドに、つぎのように投稿いたしました。

皆さんが指摘されるように、現象がコンフュージングであると思いますが、最後の消失技法は見事なものです。他のトリックにも色々と応用できると思います。私はこの技法がたいへん気にいって、すでに別のやり方を作りました。

このように私がこのトリックに意見を投稿したら、すぐにまえから交流のあったスウェーデンのトマス・ブロンバーグ氏からPMが届き、このトリックの原案である、ピーター・ペリカンの以下の動画を見るように言われました。

No.0221 http://www.youtube.com/watch?v=EfmfnUF-qKM

なんということでしょう。私の考えたのと同じです。私はバリエーションの方を先に見て、原案を思いついたのです。まったくの'お笑い'です。

でも1カ所だけ違います。ペリカンは最後に裏向きの4枚を表向きにすると、4枚のAが現れます。私が考えたのは、裏向きの4枚の表向きにすると、消えたはずの4枚のジョーカーです。

4枚のAが現れるということは、たんに現れた4枚がすべてAであったということです。まえの現象と関係がありません。そして4枚のAであるということに不思議さはありません。4枚のジョーカーが現れれば、消えてしまったジョーカーがそこにあったということになります。

どからがよいかということは別にして、現象と現象が続けて見せられるとき、それらの現象に関連性があるかどうかが、トリックの面白さに大きく影響してくる、ということを今回の例で強く感じました。