= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.235

2013年10月25日

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"RRTCM"のトリックがドラマに登場!

10月20日(日)からNHKで'ハードナッツ'という新しいドラマが始まりました。"数学ガールの恋する事件簿"と副題にあるように、数学科の女子学生が、難事件を数学的推理によって解いていく、というドラマです。

20日に放映された第1回に、なんと"ロイヤルロードトゥーカードマジック"に解説されている、'ポーカーパズル'が使われました。主人公の難波くるみがポーカーの勝負に勝つために、このトリックの手口を使ったのです。

'ポーカーパズル'は"Card Magic Magazine"第18号に解説されています。1回目のディールでボトムディールでKのフォーカードを配り、2回目のディールでAのフォーカードを配るというデモンストレーショントリックです。

実際のポーカーでは、シャフルしたあと隣りのプレイヤーにデックをカットさせますから、そのやり方が実際のポーカーで使えるわけではありませんが、そこはドラマですから良しとしましょう。

Card Magic Video Lesson 第23回

ギャンブルテクニックと言えば、シャフル中に必要なカードをしかるべき位置に配置する、'スタッキング'というものがあります。それをヒンズーシャフルでやって見せる動画が、マジックカフェで紹介されました。

0222 http://www.youtube.com/watch?v=ooiUFSiAkLQ

私はこの動画を見て、まったくやり方を勘違いしてしまい、つぎのように投稿してしまいました。

'スタッキング'の意味が、シャフル中に特定のカードを特定の位置に配置することだとしたら、この演技者はスタッキングを使ってはいません。スタックされたカードを保つことはスタッキングではなく、フォールスシャフルと呼びます。

すなわち私は、演技者はデュプリケートのKをしかるべき位置にセットしておいて、フォールスシャフルでこの演技をやったのだと勘違いしたのです。

すると数人のメンバーから私あてに、「加藤さん、彼は本当にスタッキングしているのですよ」と言ってきました。「加藤さんほどの方がひっかかるのですから、彼のテクニックはすごいと思いませんか」と言った人もいました。

そう言われても、まだ私の考えは変わらず、つぎのように投稿しました。

もしも皆さんが、カードをディールするときに特定のカードを特定の位置に配置することをスタッキングと呼ぶとしたら、たしかに彼はスタッキングしています。彼はシャフル中にスタッキングしているのではありません。

これだけ断定的に言ってしまったため、AMcDというハンドルネームの人がつぎのように投稿してきました。

加藤さん、私はスタッキングを長年使ってきました。しかも実際のゲームにおいてです。しかもスタッキングに関する本を2冊書きました。そして私はこの演技者のランス・キャフレイのプロジェクトを手伝っています。ですから私は彼のテクニックが優れていることを知っています。

ランスの本を推薦している人が誰だかご存知ですか。スティーヴ・フォルテ、ビル・マローン、サル・ピアセンテなどです。このようなオーソリティが推薦しているものを、加藤さんは本当のスタッキングではないと主張されるのですか。私はあの映像でランスがスタッキングのテクニックを使っていることを保証します。


私はこのように明確にスタッキングが使われているという投稿を読んで、はたとやり方がわかりました。このような場合には素直に間違いを認めるにかぎります。私はつぎのように投稿いたしました。

私の勘違いをご指摘いただきまして有り難うございました。私は完全にひっかかってしまい、別のやり方を考えてしまいました。もういちどよく映像を見たら、彼がたしかにヒンズーシャフルやりながらスタックしていることがわかりました。

私が勘違いしたことのひとつの原因は、彼が4枚のK以外のカードの表をいっさい見せていないことにありました。演技の最初にデックを表向きにリボンスプレッドして見せれば、演技はより素晴らしいものとなるでしょう。


この投稿でこのスレッドは終わりました。AMcDさんの投稿によって、やり方がわかったメンバーも多かったことでしょう。

あとで調べたら、彼らはこの技法の解説書を75ドルで販売しているとのことでした。あのテクニック以上にびっくりしてしまいました。今回のビデオレッスンでは、私自身が色々と学ばせていただきました。技法のやり方を学んだだけでなく、どうしたらそのやり方を学ぶことができるかということも。