= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.249

2014年1月31日

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2月7日休刊のお知らせ

来週は都合によりアップロードすることができません。したがって"Card Magic Magazine" No.22は、2月14日にアップロードいたします。

Card Magic Video Lesson 第25回

"CMVL"第21回以降紹介しているYouTube動画は、ダウンロードすることはできたのですが、たぶんファイル形式の関係か、私は再生することができませんでした。したがって、そのような動画についてここで取り上げた場合は、インターネット上で直接動画を見て、私の文章と照合してご理解いただけたらと思います。

今回はつぎの動画です。

No.223 http://www.youtube.com/watch?v=vGAiLNxI7ms

これはセルフワーキングカードトリックの指導DVDの宣伝用トレーラーですが、1:14から始まる、'Knocked Subconscious'は、素晴らしいマジックだと思います。もしかすると、トリックが見抜けなかった方も多いのではないでしょうか。販売商品の一部ですから、秘密の部分は語れませんが、この演技を考察したいと思います。

現象を文章で書けばつぎのようになります。

相手に1枚のカードを選んでおぼえさせ、デックをドリブルオフして、相手がストップしたときの上半分を相手に渡し、その中に選んだカードを入れてもらい、それらのカードをよく混ぜてもらいます。マジシャンはいっさいカードの方に視線を向けないで、1枚ずつカードを相手の手に渡していき、あるところでストップします。ここで選ばれたカードを名乗らせてから、ストップしたところのカードを表向きにすると、それが選ばれたカードなのです。

このトリックで重要なことは3点あります。第一に、選ばれたカードをデック全体に戻すのではなく、半分以下のカードの中に戻させることです。それによってディール時間が長くなることを防げます。

つぎに、いっさいカードの方を見ないで、相手の目を見続けて選ばれたカードを見つける点です。カードの方を見ていないので、どうして選ばれたカードが当たったのか、その不思議さは強力なものとなります。

そして最後のポイントは、ストップしたときに、残りのカードを相手の手の上のカードの上に置いてしまい、ストップしたところのカードだけを手に持つことです。そして選ばれたカードを名乗らせて、ストップしたところのカードを表向きにしています。ささやかな違いかもしれませんが、そのようにした方がインパクトが強くなっていると思います。

私の英語力では、裏向きのままディールしてストップして、どんなことを言ってそれ選ばれたカードだとわかったか、そのセリフの主旨が理解できません。相手にカードの表を見せながら置いていけば、相手の心の動きでわかったと言えます。しかしそのように演じたとしたら、表を見せてストップしたところで、「このカードですね」というような締まりのない終わり方になってしまいます。

彼の言っていることはわかりませんが、つぎのようなセリフで演じればよいかもしれません。

「カードを1枚ずつ置いきますが、なぜか選ばれたカードを置いたときにあなたの心が微妙に反応します。反応は目に現れますから、あなたの目を見て選ばれたカードを当てることにします」。

ところであなたはこのトリックのやり方がわかったでしょうか。私はわかったかどうか確信はありませんが、この演技とまったく同じように演じられる方法を見つけました。そのやり方を思いついたのは、彼の演技でつぎの点があったからです。

ひとつ目は、選ばれたカードをデック全体の中に入れないこと。一部分に入れることによって判別できる方法があります。

ふたつ目は、相手が上の方から抜いてから、カードを返してもらうまえにデックをまん中あたりからカットしていること。

そして使用するギャフカードを思いつかせてくれたのが、彼のディールのやり方が、通常のように右サイドをつかむのではなく、上エンドをつかんで前方に引いて取っていること。

このようなヒントを言うのも、彼に取っては迷惑なことになるでしょうか。でもこのように素晴らしいトリックが他にも見られると思えば、DVDを買いたいと思う方も多いかもしれません。私もそう感じました。