= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.326

2015年7月24日

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パームする必要はなかったという話

先週、アスカニオスプレッドしたあと、1枚のカードをパームして除外するということについて書きました。その後、私は質問者に対して、なぜ1枚除外する必要があるのかとたずねたら、私がまったく予想できなかった返事が返ってきました。私は先週、アスカニオスプレッドで隠したカードをスチールして、4枚をクリーンにして終わりたいのかもしれないと書きました。

しかし彼はそうではなかったのです。彼のやりたかったことはつぎのようなことです。

5枚のカードの中に選ばれたカードが含まれていて、それを4枚のカードとして見せるのですが、すべて選ばれたカードであるように見せます。そのあとアスカニオスプレッドすると、4枚が全部違うカードに変化したと見せます。

このあと彼は5枚のうちの選ばれたカードではない1枚を除外します。この部分のやり方を求めていたわけです。そして4枚をテーブルに並べて、マジシャンズチョイスによって選ばれたカードをフォースして、それが選ばれたカードになって終わる、という手順をやりたかったということです。


この現象のつながりが良いかどうかは、この際、意見を言うのはやめておきましょう。

5枚ではマジシャンズチョイスができないから1枚除外しなくてはならない、そういう思い込みが強いために、彼は1枚のカードを除外することに悩んでいたわけです。自分で自分を縛り付けてあがいているようなものです。

5枚のカードを4枚のように広げて手に持ち、相手に1枚指ささせるというやり方でマジシャンズチョイスをやればよいだけのことです。でもそれを説明するのはめんどくさいので、私は別のやり方を投稿しました。

裏向きでアスカニオスプレッドして、4枚の表を見せると、選ばれたカードは右から2番目のカードの陰に隠れています。その状態でカードの裏を上に向けて持ち、相手に1から4までの好きな数を言わせます。

2が指定されたら、右から数えて2番目のカード(ダブル)を抜いて、「では2番目のカードを選ばれたカードに変えます」と言って、そろえた他のカードの上に置きます。魔法をかけてからトップカードを表向きにして、選ばれたカードに変化したのを見せます。

3が指定されたら、左から数えて2の場合と同じことをやります。

1が指定されたら、右端のカードを指さして、「これが1枚目のカードです」と言います。そしてカードをそろえ、ボトムから1枚抜いて表向きに置き、「これが4枚目」と言います。つぎのボトムカードを抜いて表向きに置き、「3枚目」と言います。つぎのボトムカードを抜いて表向きに置き、「2枚目」と言います。「これが1枚目です」と言って、ダブルのを重ねたまま表向きに返して、テーブルのカードの上に置きます。選ばれたカードが現れます。

4が指定されたら、左から数えて右端のカードを指さし、「これが4枚目です」と言って、1の場合と同じやり方でボトムからカードを表向きに置いていき、最後に選ばれたカードを現します。

このように投稿いたしましたが、このフォースのやり方を使う可能性はあったとしたも、質問者の説明したような脈絡では使うことはないでしょう。

結局のところ、質問者の説明した現象のつながりに意見を言ってしまいましたね。