= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.332

2015年9月4日

応援団サイト



ささやかな改善

"Pri-Ala Magic MAGAZINE"に投稿させていただきました。9月20日発売の号です。'エイトカードブレーンウェーブ'の私のバリエーション、9作品を紹介させていただきました。10ページにわたる特集的な記事になっています。

本当は12作品書きたかったのですが、ページ数の関係で3作品収録もれとなってしまいました。その3作品については、同誌が発行されたあとの、9月25日の"Cardician's Journal"No.335に書く予定です。すでに私のサイトなどで紹介済みのものが含まれますが、"Pri-Ala Magic MAGAZINE"の読者のために、再録いたします。

じつは一昨日、同誌における私の記事の校正データが送られてきて、それを読んでいるうちに、'エイトカードブレーンウェーブ'を演ずるときの、大切なことを思いつきました。そのアイデアを同誌に加えるのは時すでに遅しですので、ここに書くことにいました。

'エイトカードブレーンウェーブ'のトロストのオリジナルバージョンでは、8枚をディールして、どの枚数目でストップされても、最後にディールしたカードを選ばれたカードとすることができます。しかしバージョンによっては、偶数枚目しか選ばれたカードとすることができません。そのような場合の演じ方の、いままでよりも少しだけ良いやり方です。

私はそのような、偶数枚目しか選ばれたカードとすることができないバージョンにおいて、つぎのように説明してきました。

ディールしていくときに心の中で枚数を数えていき、偶数枚置いたときにストップがかかったら、最後に置いたカードを選ばれたカードとして前に置きます。奇数枚置いたときにストップがかかったら、手に残っているカードのトップカードを選ばれたカードとして前に置きます。

私は以前妻に見せたときに、ディールしてストップをかけさせ、手に残っているカードのトップカードを選ばれたカードとしたときに、「私はこのカードでストップをかけたのよ」とテーブルのカードを指さして言われたことがあります。口に出して言わないまでも、そのように感じる人はかなりいると思われます。

手に残っているカードのトップカードを選ばれたカードとするのが、なるべくおかしく見えないようにするにはどうしたらよいか、そのためのアイデアです。

ひとつ目のポイントは、ディールするるときに、左手のカードよりも前にディールしていくのではなく、左手のカードの右下に置いていくようにします。前に置いていくと、どうしても置かれた方のカードに焦点が当たります。

ふたつ目のポイントは、1枚ディールしたとき、つぎのカードをかなり多くプッシュオフしておくことです。

そして奇数枚置いた時にストップがかかったら、左手を前方に運びます。そしてプッシュオフしてあるカードを右手で取り、選ばれたカードとしてテーブルに置くか、相手に渡します。


というわけで、ささやかなことかもしれませんが、ささやかなことでも改良するということが、カードマジックを磨き上げることにつながるではないでしょうか。