= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.337

2015年10月9日

応援団サイト



執筆活動の現況

今年の2月に"マジック三部作"を発行してから、ずいぶん経過しましたが、執筆活動が止まっていたわけではありません。色々な企画があって、それぞれが進行中になっています。まだどれも発行時期を確定できる状態になっていませんが、どんなことをやっているかについてお知らせさせていただきます。

"天海カードマジック遺産"

石田天海はそれほど多くのカードマジック作品を公表してきたわけではありませんが、その後のマジシャンに大きく影響を与えたものをいくつか生み出しました。"Tenkai"という英語が天海パームの意味で使われるほど、この技法は世界中のマジシャンに使われています。

'Card Flight'は、古典的傑作のひとつとも言えるもので、多くのバージョンが現れ、カードの飛行現象の分野を切り開く存在と見ることもできます。

そして'天海オプティカルリヴォルブ'は、'トライアンフ'にも有効に利用できる強力な技法です。

それら天海が生み出した作品や技法を、その後多くのマジシャンが受け継ぎ、そして発展させてきました。今回それらの作品や技法をまとめるにあたり、天海から我々が継承したという意味で"天海カードマジック遺産"と名付けました。

当書については、原稿はほとんど書けていて、写真撮りと編集をすればよい状態になっています。

"OUR MAGIC 再研究"

これはマスケリンの"OUR MAGIC"に私の注釈を書き加えたものです。原著はかなり難解ですが、少しでも理解に役立つような説明や関連情報などを補足いたしました。

"OUR MAGIC"は何回か読んでも、そのたびに啓発されることがあります。まえに読んだことのある方も、ぜひもういちどマスケリンの声に耳を傾けてください。なお、原著の翻訳文章につきましても、より理解しやすいように修正いたしました。

"パケットトリック"

パケットトリックについては、すでに40種類のものがまとまっていますが、そのうちの多くが特別印刷したカードが必要なため、それらをカードメーカーに注文する作業や、ビデオ制作などが必要なため、完成がいつになるか予測できません。

40種類をまとめたあとも、優れた作品をいくつか考案できていますので、その中から自作でパケットを用意できるものについて、一作ずつ発表していきたいと思います。これは今年中に3作品を完成させる予定です。

"石田天海の活動記録"

おそらくこれは、私の執筆活動の中で、"ターベルコースインマジック"、"OUR MAGIC"についで重要なものになると思います。石田天海のアメリカでの活動を、あらゆる資料から発掘してまとめたものです。ほとんど原稿は完成していますが、発表の時期は来年の前半となる予定です。

というわけで、いっぺんに色々なことをやっています。一昨年から昨年にかけては、リチャード・カウフマン氏に色々と協力させていただき、間もなく日の目を見る"Tenyo-ism"の中に、かなり私のマジックの足跡を残してもらえたと喜んでいます。

因みに今日、国際航空貨物とかいう業者から、中国から私宛の荷物が届いたが、間違って荻窪の住人に届けられてしまったと連絡がありました。どうやらカウフマン氏が中国で印刷した"Tenyo-ism"のようです。なぜ、私宛のものが他の住所に届いたのかミステリーではありますが、いずれにせよ、待ちに待った、"Tenyo-ism"が来週届きます。次号で紹介できるかもしれません。