= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.347

2015年12月18日

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アードネス/フーディニチェンジの謎

アードネスチェンジが本当はフーディニの考えたものだと指摘されたことがありました。その経緯はどこかに書きましたが、どこに書いたか忘れたので、いまはそのことは脇においておいて、今日見つけた資料についてだけ書きます。

ネットをサーフィンしていたら、セルビットの"Magician's Handbook"のデジタル版を見つけました。この本はアードネスチェンジがフーディニのものだとする根拠のひとつと言われています。いままでこの本を見ることができなかったので、今日は嬉しい拾い物をした気がします。

解説を読むと、アードネスの解説がデックの表面を上に向けて演じているのに対して、セルビットの解説ではデックの表面を観客に向けてやっています。それだけの違いで、あとはほとんど同じです。すなわち、フェースカードを少し押して、フェースから2枚目のカードを手の平でずらしてスチールし、それをフェースにのせてチェンジを完了します。

文章ではそのように書かれているのですが、解説に使われている図のうち、最初の図が変なのです。この図では右手がバックカードをスチールしています。

どうして図がおかしいのか、ページ全体を見るとわかりました。アードネスチェンジに似ている方法は、セルビットがThird Methodと書いているもので、そのまえに書かれているSecond Methdの挿絵が抜けて空白になっています。(下図の赤線で囲んだ部分)。すなわち、Third Methodのところにある最初の図はSecond Method用の図であり、赤線部分にあるべきだったのです。

というわけで、セルビットが書いたThird Methodは、デックの向きは違っても、アードネスが書いたやり方と同じであることが確信できました。

たしか、アードネスチェンジの疑惑については、ビクター・ファレリが書いていたことも関係していたと思いますが、私がそれについて書いたことが見つかったら、また情報を合わせて考えてみたいと思います。

[追記]

重要なことを書き忘れました。この方法の解説の前書として、セルビットは、"このやり方はフーディニから教えてもらった"とは書いていますが、フーディニのやり方だとは書いていません。アードネス/フーディニチェンジの謎に大きくかかわるポイントかもしれません。もしかしたら、このカラーチェンジの考案者は、アードネスでもフーディニでもない可能性が、、、はたして。