= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.360

2016年3月18日

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現在入手不能ではありますが

マイケル・ウェーバーとディーン・ディルの'A New World'を使ったバリエーションを"カードマジック創作講座"に解説いたしましたが、今回の記事を書くにあたってネットで調べたところ、残念ながら、このデックはどこも在庫切れになっていました。ですから私のバリエーションを読んでいただいても、同デックを持っていなければできません。

それでもどのようなことを考えたか、ということを説明させていただいて、"カードマジック創作講座"がどういうものか、ご理解いただく一助にしていただければと思います。

'New World Michael Weber'で検索して、このトリックの動画を見てください。以下のアドレスで、MAGIC GEEKの動画を見ることができます。

https://www.youtube.com/watch?v=PBDD5Wv6O9U

私はこのトリックを説明書どおりに妻にやって見せたところ、「カードが怪しいわ。見ていいかしら」と言われました。それきり人に見せる気力を失いました。ずっと長い眠りにつきましたが、"カードマジック創作講座"のひとつのねらいとして、ポテンシャルが発揮しきれていないトリックをパワーアップさせることがありましたから、先週の'Unexpected Triumph'の強化版も収録いたしましたし、今回紹介するものも収録いたしました。

'A New World'の私のバリエーションなら、「カードを調べたい」という気持ちになる可能性ははるかに低くなるはずです。なぜなら、カードを全部分けたあと、ただリボンスプレッドするだけでなく、表向きでヒンズーシャフルして面を見せられるからです。

現象としては、つぎのようになります。

デックをよくシャフルして、表向きにスプレッドして赤いカードと黒いカードがよく混ざっていることを見せます。さらによく混ぜるたるめに、デックを半分に分けて、一方をマジシャンが、他方を相手がよくシャフルします。

一方のパケットから赤いカードをと黒いカードを1 枚ずつ抜き出して、表向きに10cmぐらい離して置きます。そしお互いに自分のパケットから1枚ずつ取り、赤だと思ったら表向きの赤の上に置き、黒だと思ったら表向きの黒の上に置いていきます。

その結果、テーブルに2つのパイルができます。一方のパイルを表向きにヒンズーシャフルすると、赤いカードばかり見えます。シャフルしたあと、リボンスプレッドすると、全部赤です。他方のパイルでも同じようにやると、全部黒いカードです。


動画で見られる演技は、たんにギャフカードの働きをストレートに利用しているだけです。トゥーパーフェクトセオリーならぬ、トゥーストレートセオリーが不思議を生まない典型的な例であると思われます。

"カードマジック創作講座"には、強力なパケットトリックが収録されます。'パケットミラクルズ'のひとつとして発行することも考えましたが、創作過程を読んでいただきたいことから、創作講座の方に収録することにいたしました。