= 加藤英夫のカードマジック研究報告 =

No.362

2016年4月1日

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またしても偶然遭遇!

'カードマジック創作講座'の原稿は3月19日に書き終えました。写真を撮影して編集するのは、4月17日に開催される第2回天海フォーラムが終わったあとになります。私も講演させていただくので、いまは天海フォーラムのリハーサルをやっています。

息抜きに古いマジックカフェのスレッドを見たところ、"カードマジック創作講座"に書いたことに深く関連する投稿を見つけました。あることを書いた直後に、それに関連したもの、類似したものを見つける、という偶然の遭遇がよく起こりますが、今回見つけたものは、私のやり方では実現できない現象を実現できるので、嬉しい発見でした。

そのスレッドは、"フォーオブアカインド"を密かに集める方法にはどのようなものがあるかというようなものでした。その中でLlynusという人がつぎのように回答していました。

フォーオブアカインドを集めてから、あなたがどのようなことをしたいのか知りませんが、私はテトラディスティックスタックを使って、そのようなことをやっていました。テトラディスティックスタックは、完全によく混ざった状態を見せたあと、2回ファローシャフルすると、すべてのフォーオブアカインドが集まります。ですから、相手に好きな数を指定させて、その数のフォーオブアカインドを現すという現象を実現できます。

(テトラディスティックスタックは、"Card Maigc Library"第10巻に解説されています)。

という投稿ですが、私もほとんど同じことを"カードマジック創作講座"に書いたばかりです。私の書いたトリックはつぎのような現象です。

デックを表向きにリボンスプレッドして、完全によく混ざっていることを見せます。それからカードを裏向きに広げて、相手に好きな1枚を抜かせて裏向きのまま、テーブルに置かせます。それから1回ファローシャフルしたあと、1回リフルシャフルします。さらにデックを半分に分けて、裏向きの半分と表向きの半分をリフルシャフルします。

それから相手が選んだカードを表向きにして、そのカードでデックの上で魔法をかけます。デックをリボンスプレッドすると、全体が裏向きにそろっていて、相手が選んだカードと同じ数のカードだけ、表向きになっているのです。


私のやり方とマジックカフェの投稿者のやり方には、微妙な違いがあります。私のやり方では先に数が決まったあとファローシャフルとリフルシャフルを行いますが、投稿されたやり方では、先に2回ファローシャフルしてすべてのフォーオブアカインドを集めてしまい、それから相手に数を指定させています。

フォーオブアカインドが集まるのですから、どちらも同じことだと思われるかもしれませんが、その違いによって、実現できることも違ってくるのが面白いです。できることが違ってくるというよりは、あるひとつの現象をやろうとしたときに、私のやり方と投稿者のやり方に向き不向きがあるのです。

投稿者のやり方の方が向いている例を思いつきました。つぎのような現象です。

よく混ざっているのを見せたあと、カードをさらに混ぜると言って、2回ファローシャフルします。それから相手に好きな数を言わせます。相手が7と言ったとします。マジシャンが好きな数は10だと言って、表を自分に向けて広げていき、デックの所々から10のカードをアップジョグします。

裏向きのデックの上に4枚の表向きの10をのせて、「私の好きな10のカードを、あなたの好きな7のカードに変化させます」と言って、デックを強く振ると、デックのトップの表向きのカードが7のカードに変化します。トップの4枚を広げると、全部7のカードになっています。


"カードマジック創作講座"を発行させたあとにでも、やり方を書くことにいたしましょう。