カードマジック研究室

No. 063

2017年9月22日



オイル&ウォーター・エヴァポレーション

現在著述中の"カードトリック・アラカルト"に、'オイル&ウォーター・エヴァ-ポレーション'というトリックを解説いたしました。今日はそのトリックの演技動画を見ていただくことにいたしました。

https://youtu.be/YJTn7BBcQkw

やり方については"カードトリック・アラカルト"の完成までお待ちいただくことにして、今日はその解説の中の、このトリックにまつわる前書をお読みください。

"Card Magic Library"第2巻に、'エヴァポレーション'という、私の作品が解説されています。そのトリックの現象はつぎの通りです。

赤いカード4枚と黒いカード4枚が交互になっているのを見せてから、4枚と4枚に分けます。「油と水が混ぜても分離してしまうように、赤いカードと黒いカードが分離します」と言って、一方の4枚が全部赤いカードに変化しているのを見せます。他方の4枚を見せると黒いカードではなく、すべてブランクカードになっています。「油が蒸発してしまいました」と言います。最初の4枚をもういちど見せると、それらもブランクカードになっています。「水も蒸発してしまいました」と言います。

私はこの作品を再読して、ロイ・ウォルトンの'オイル&クイーン'を読んだときとまったく同じ違和感をおぼえました。'オイル&ウォーター'の現象を見せる進め方をしているのに、赤と黒が分離したという表現が含まれていないのです。一方が赤になったら、他方がまっ白になっているのです。私は'オイル&クイーン'が気に入らないのと同様に、私自身のトリックも気に入りませんでした。

そこで私は4枚と4枚に分けたあと、一方の4枚を使い、混ざっている2枚の赤と2枚の黒が分離する現象を見せることにしました。そのあと8枚で同じようなことをやると言って、一方の4枚が全部赤になります。そして他方の4枚がまっ白になっています。さらに最初の4枚がまっ白になって終わります。そのような進め方をすることによって、起承転結がよりドラマチックに進行するトリックになったと思います。

もうひとつこのバージョンには、ギャフカードを密かにリバースする部分で、自分としては巧妙だと思うやり方を採用しています。皆さんはお気づきになったでしょうか。いずれにしても"カードトリック・アラカルト"を期待してお待ちください。他にも面白い作品が満載されています。