カードマジック研究室

No. 077

2017年12月29日



来年への展望

今年最後の号を迎えました。毎年、時間の進む速度が速くなっているように感じます。今年は、(株)東京堂出版からの"トリック・デック・ミラクルズを出版していただいたことと、"カードマジックギフトパック"を完成させて、皆様に送らせていただいたことが、ビッグイベントでした。

来年の大仕事は、"ダイ・バーノンの研究"(仮題)を編纂することです。ダイ・バーノンの作品は日本でも紹介されてきましたが、バーノンのマジックに対する考え方を明確に伝えるものは、あまり多く日本語で紹介されてはきませんでした。バーノンは、世界中のマジシャンから、20世紀の中でもっとも偉大なマジシャンと言われている、と言っても過言ではありません。

しかしながら、そのようなことがわかる情報が日本語で紹介されてこなかったため、日本のマジシャンにだけ、ダイ・バーノンの本当の偉大さが伝わっていないように思われます。私はありとあらゆるソースからバーノンの情報を集め、皆さんにバーノンの偉大さを理解していただき、バーノンの考え方を学んでいただきたいと願っています。

もしかすると"ダイ・バーノンの研究"は、私がマジックについて書いてきたものの中で、もっとも重要なものになるかもしれません。来年は全力で完成に向けて集中したいと思います。

今週の動画

“トリックデック・インパクト”に解説されている、'ヒドゥンカード・エイト'の演技動画を、以下にアップロードいたしました。

https://youtu.be/6Evde8PQHsc

'ヒドゥンカード・エイト'のパワーアップ

上記の動画をアップロードするまえに、念のために動画を再確認するために見たとき、似ているカードの現し方の別法を思いつきました。

ファローシャフルしています。"トリックデック・インパクト"の解説では指摘されていませんが、このファローシャフルは、どちらの半分が枚数が多いか知るためにやるものですから、完璧にウィーヴされなくてもかまいません。ボトムとボトムが隣接せず、数枚ずれてもかまいませんから、このファローシャフルは気楽にやれます。

どちらが多いかわかったら、プルアウトして半分ずつ分けてテーブルに置きますが、1枚多い方を右手で抜くようにして、テーブルにそれを置くときに、ボトムカードをグリンプスします。

手をかざして、似ているカードのない方の半分を取り上げ、表向きにリボンスプレッドして、「こちらにはありません」と言いますが、スプレッドしながら、同色カードがくっついているところを見つけ、それによって似ているカードを認知します。すぐスプレッドを閉じて、その半分をわきにどけます。

似ているカードがわかりました。残りのパケットのボトムカードを知っていますから、似ているカードがボトムから何枚目にあるかわかります。そのパケットは26枚ですから、トップから何枚目にあるか逆算できます。そのパケットに手をかざして、「上から○○枚目にあります」と宣言し、相手にその枚数をディールさせて、似ているカードを表します。

サイ・ステビンスの計算が苦手な方は、パケットを相手に渡してシャフルさせてから、その中から抜き出すだけでも成立するでしょう。

皆様、よいお年をお迎えください。