カードマジック研究室

No. 079

2018年1月12日



今週の動画

以下に、"トリックデック・インパクト"に解説されている、'インビジブルティアリング'の演技動画をアップロードいたしました。

https://youtu.be/NZcPz_04CMg

この動画の演技では、スチールした破片をずっと左手に隠し続けていますが、コーナーの破れたカードの裏表を見せるときに、そのカードの陰にいったん破片をトランスファすることによって、左手が空であることを印象づけた方がよいと思います。

バテオトーナメント
= 加藤英夫、2018年1月10日 =

PATEOフォースというのは、数枚のカードの中から特定の1枚をフォースするための技法です。ですからいままで私の頭の中では、パケットトリックに使うことしか考えてきませんでした。そもそも私がPATEOフォースと出会ったのは、タネンマジックショップで購入した、つぎのようなトリックでした。

テーブルの上に5枚のカードを置きます。相手にそのうちの任意の2枚を、左手の人さし指と右手の人さし指で指させます。そして私がその2枚のうちの一方を除外します。4枚残っています。つぎに私が適当に2枚指さし、相手がどちらかを除外します。3枚残りました。相手が2枚指さして、一方を私が除外します。最後に私が残りの2枚を指さして、相手が一方を除外します。

通常PATEOフォースでは、最後に相手が残りの2枚を指さして、マジシャンが一方を除外することによって、特定のカードを残すのですが、このトリックにおいては、最後にマジシャンが指さして、相手が除外する方を決めますから、自由にカードが減らされたことが強調されます。

つぎにペーパーマッチを5つテーブルに置き、同じような減らし方をやるのですが、こんどはマジシャンが先に2つ指さし、相手がどちらかを除外します。そのように交互にやっていくと、最後に残る2つのマッチは、相手が指さすことになります。ですからマジシャンは、特定のマッチを残すことができます。

ペーパーマッチの中には、ミニチュアのカードが入っています。最後に残ったペーパーマッチを開くと、最初に選ばれたカードと同じミニチュアカードが出てきます。他のペーパーマッチには、すべて異なるミニチュアカードが入っています。

さて、私が今回思いついたのは、PATEOをフォースをデックを使うカードマジックに使うことです。

方 法

シャフルされたデックを両手の間に広げ、相手に好きなカードを指させます。そのカードをアップジョグするときに、"Card Magic Library"第10巻、43ページに解説されている、アップジョグクリンプします。そしてアップジョグカードを押し込み、すぐデックを相手に渡してよくシャフルしてもらいます。

シャフルされたデックを受け取り、クリンプカードがどこにあるかチェックしてから、デックを広げて、上から7枚もしくは8枚のカードを取り、そろえてテーブルに置きます。そのようにして7組のパケットを置きますが、クリンプカードを含んだ組は7枚になるように取ります。

「スポーツの試合では、トーナメント方式というのばあります。2人もしくは2組が戦って、勝った方が残っていくというやり方です。このカードマジックでも、そのようなやり方でカードを減らしていきます」といって、テーブルに分散されたパケットで、PATEOフォースをやって、クリンプカードが入っている組を残します。

それからそのパケットの7枚をテーブルに分散させて置き、もういちどPATEOフォースで選ばれたカードを残し、選ばれたカードを名乗らせてから、それを表向きにします。

PATEOフォースが効果的であることをご存知ない方は、ぜひ試してみてください。